メガネを新調した
先週の金曜日、メガネを取り扱いの不注意で割ってしまった。眼が見えないと不便なので、メガネを新調した。今回のメガネはポリアミド66(ナイロン66)と呼ばれる性能のバランスの良い樹脂で作られた、恐らく金属部品を使っていないフレームのメガネ。
今まで使っていた軽量なチタンのフレームのメガネフレームと比較してもまだ軽い。ノーズパッドもフレームと一体化しているのでここが壊れることも無いだろう。汗などで腐食することも樹脂なので恐らくはないと思う。
紫外線や皮脂などの影響がどの程度あるのかが分からないが、現在では銃器ですら樹脂部品が多用されている時代なので、恐らく樹脂も油脂や熱などに対して耐久性が高くなっているのであろう。時代と技術の進歩ってすごい。
10年前のメタバースと現在のバーチャルそのブームについて思うこと
この記事は以前別なブログで書いていた記事を手直ししたものです。
Meet-Meの思い描いた未来と実際の未来 - ななしのきろく
(外部リンク)
2007年のメタバースブームと今のバーチャルブーム
現在バーチャルが頭に付くコンテンツがブームになっています。具体的にはVRChatやVirtual Youtuber、バーチャルリアリティ技術と俗に言われるviveやOculusなどのHMDと呼ばれる表示装置。見た目や技術は新しくなりつつも、10年前に社会現象を引き起こしたメタバース体験していると、同じものを感じる事がある。
そんな、約10年前にブームを引き起こしたメタバースと、メタバースの未来を信じて熱狂に飲まれ楽しみ、和製メタバースの一つであるMeet-Meで遊んでいた人間の主観で、メタバースブームと現在のバーチャルリアリティブームについて、主観的に書いていく。
2007年の日本でのメタバースブーム
おおよそ10年前の2007年、日本では2003年より運営を開始していたメタバースのSecondLifeが、テレビや新聞などのメディアで取り上げられる機会が増えて、メタバースというゲームとは違う仮想空間の概念と、火付け役であるSecondLifeのブームが起きていた。
後に、フロムソフト、産経新聞と共に株式会社ココアを設立し、和製メタバースを作ることになるトランスコスモスも、SecondLifeへの企業向けの参入支援サービスの説明会をを行い、SecondLifeを含むメタバースなど仮想空間について、さまざまな研究を行う人たちもいた。
メタバースもSecondLifeだけではなく日本国内でも多数が開発され、2018年まで生き残った株式会社ココアのMeet-Me、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPlayStation Home、ニコニコ動画の運営でも知られるドワンゴのai sp@ceなどが開発され、企画だけで消えてしまったものも多数存在していた。
インターネットの”次”と思われていたメタバース
XingWorldという虚偽の説明や事実上のマルチ商法という指摘を受け業務停止命令を受けたメタバースと運営企業も現れ、2009年公開のアニメ映画「サマーウォーズ」ではメタバースのような仮想空間が大きな要素になるなど、2007年からの数年はメタバースは未来といった受け入れ方をされていた。
2007年当時、世界中の情報に簡単にアクセスすることの出来るインターネットは既に普及しつくし、ほとんどの人の目には目新しさを失いつつあった。オンラインゲームもメタバースと同様に多数のキャラクターと3D空間で動き回るが、あくまで仮想空間の遊びであり、現実と捉えられることはもちろん無かった。
そこに現れた、メタバースという概念とそれを実現した3D空間上で現実では出来ないさまざまなことが出来るSecondLifeは、インターネットの次の存在と思われたり、新たに現れたもう一つ現実といった受け止め方をされ、当時この新たな概念を知ったさまざまな人たちに未来を感じさせていた。
オンラインゲームとメタバースの違い
外見上は似ているメタバースとオンライン3Dゲーム。どちらも自分の分身を3D空間上で動かし、他の人たちとコミュニケーションを行うことができるが、大きな違いは目的が与えられているかそうでないか。そして、お金を稼ぐことができるか、できないか。という部分になると思う。
オンラインゲームは目的を与えられ、それを達成することを目的とするが、メタバースでは目的が与えられる事はなくコミュニケーションや創作、商業、教育や研究などの用途でがあるが、基本的に自由で、利用者自身が目的を見つけ、もしくは何らかの目的を持ちメタバースを利用することになる。
そして、もう一つの大きな違い、そして国内ブームの原因とも言える部分が、ビジネスが行えるという部分。オンラインゲームで稼いだお金はRMTを別とすれば現実のお金にはならないが、SecondLifeではゲーム内で通用する仮想のお金と現実のお金を相互に両替することが出来る。
日本国内で開発されたメタバースでは法的問題を解決できなかったため商業活動を行うことは出来なかったが、自由とビジネス。他にも違いはあるが、この2つの違いが、見た目は似ているオンライン3Dゲームとメタバースの大きな違いだと思う。
2007年当時の未来となったメタバース
ありふれた存在となり目新しさを失ったインターネット、07年のメタバースからさかのぼること数年前にブームとなったブログとアフィリエイトなどのブログを用いたインターネットビジネスの存在、そして目新しい見た目による未来感。これらの要素からSecondLifeはさまざまな注目を集めることとなった。
特に、お金儲けが出来るという部分と、目新しい見た目と未来感による注目度の高さは大きく注目された。ビジネスのため広告のため、いろいろな企業や個人が参入し、広告代理店の電通がSecondLifeにバーチャル東京を作ったためか。メディア露出が増えメタバースやSecondLifeの知名度は高まっていった。
インターネットにあまり興味のない人にも興味を持たせる3Dのグラフィカルな画面。もう一つの現実とも言えるメタバースと言う新しい概念。インターネットの次、もしくは到達点。当時、多くの人たちにメタバースは未来を感じさせていた。
さらに、SecondLifeの弱点を改善した和製メタバースのMeet-Meが開発されるなど、当時は将来的にメタバースや電子的な商取引が一般的になるという考え方もあり、どのメタバースが主流になるだろうと考えている人々さえ居た。しかし2018年現在メタバースは一般化していない。
本質と乖離したブームとその終焉
当時の日本でのブームは、現在のVR関連のブームと同様に未来を感じる人々もいたが、どちらかと言えばBitCoinなどの暗号通貨と同様に、その本質から乖離した金儲けの道具としての話題や認識が中心となり、金儲けに興味はあるが、コンピュータもインターネットも興味の無い人々を巻き込んでいた。
もちろん、金儲けも立派な目的の一つで、遊びではなくビジネスが出来るからこそ企業が参入し、新たな広告媒体や可能性を目指し開発されたMeet-Meなどの例もあるが、メタバースなどの技術や体験には興味の無い人たちによるブームは、金儲けににならないと判明すると急速に収束して行った。
閉鎖された世界
ハードウェア性能が向上したことや、ソフトウェア側の描画負荷を自動で変更するなどの工夫で、現代では動かすだけならどんなパソコンでも動くメタバースだが開発された当時は、今となってはパソコンにやさしいと謳われたMeet-Meですら比較的要求ハードウェアの水準は高かった。
そのため多くの人はSecondLifeやMeet-Meを外から様子を直接見る事はできず、世界の中にはメタバースに興味がありメタバースが好きな人だけしか集まらない。という、閉鎖された環境が出来上がっていた。そして、メタバースについて未来について同じような人たちだけで盛り上がっていた。
現在のVRブームではTwitterなどのSNSでの情報拡散も行われるが、フォローフォロワーなどの仕組みを利用して自分にとって興味のあるタイムラインを作り上げることが出来る。これは情報の取捨選択や快適な利用のために重要な仕組みだが、場合によっては同じような人ばかりが集まる。
10年前とよく似ているバーチャルブーム
07年頃のメタバースブームを体験していると、現在のVRブームは良く似ている部分をいくつも感じる。メタバースは当時のほとんどのPCでは動作する事無く一部の人たちだけが遊ぶことが出来て、VRは安くなったとはいえ専用機材が必要で一部の人たちだけが遊ぶことが出来る部分は似ている。
メタバースの世界の中でメタバースに興味のある人たちとメタバースの未来を話し合う姿と、現在のVRや制御されたタイムラインの中でVRに興味のある人たちとVRの未来について話し合う様子。そして、話される内容もメタバースブームのときのものに近いものが多く、似たようなものを感じる。
メタバースの後追いVRと言うわけではなく、おそらくはメタバースブームも過去の何かのブームの後追いであったのだと思う。そしてメタバースブームに似たようなものを感じながら覚めた目で見ていた人たちもいたのだと思う。そして今、VRブームについて同じような位置から見ているのだろう。
VR技術の開発は続くだろうがブームはいずれ終わる
VR技術は肉体を動かす必要も、肉体を危険に晒す必要が無い。そのため、さまざまな利用方法や応用技術が開発される技術分野だとは思う。体の不自由な病院の患者さんの擬似的な外出や、危険な訓練を安全に行うなどは既に一部で進められているようだ。
今後、機材の価格が低下したり、Google Cardboardなどで多くの人がVRを体験できる環境は揃うとは思うが、バーチャルブームが今後も継続し続けバーチャルが現実に取って代わる事は無いと考えている。
以上、10年ほど前のメタバースブームを体験し、2018年1月まで和製メタバースの最後の生き残りのMeet-Meで遊んでいた筆者が、現在のバーチャルブームについて主観的に勝手に書きました。現実の概念が、今後どうなるかについては機会があればいずれ書いてみたいテーマなので書きます。
投稿テスト的な最初の日記と軽く自己紹介
まうすでると名乗ればいいのか、No.775となのればいいのか良く分からない存在の、ななしです。ななしの書いたいろいろな文章が読んで見たい。というリクエストを貰ったので、自分の備忘録や考えをまとめるためのノートも兼ねてブログを書き始めてみようと思います。ということで、よろしくおねがいします。
ななしは何者なのか?
ななしは、かつて株式会社Co-Coreが運営していたメタバースのMeet-Meで、No.775とまうすでるという2つのアバターの中の人でした。残念ながら今年2018年の1月31日に約9年と10ヶ月の歴史に幕を閉じ、サービスを終了してしまいました。現在ではメタバースの元祖とも言えるSecondLifeでのんびり過ごしています。
メタバースMeet-Meとは?
2007年ごろのメタバースブームのころに、「トランスコスモス」「フロム・ソフトウェア」「産経新聞社」三社の合弁企業である株式会社ココアが運営していた、東京の町並みを再現しているという特徴をもつメタバースです。2007年12月にαテストを開始、2008年4月にサービスイン。そして今年2018年1月31日にサービス終了しました。
このブログには何を書くのか?
Meet-Me SNSでリクエストを沢山頂いて、せっかくなので、終了が予定されていて会員で無いと見ることの出来ないSNSではなく、皆が見れるブログに書いてみようと思いブログを作りました。頂いたリクエストについても書いておきます。リクエストがまだ有ればコメントに書いていただければ見ます。記事は書かないかもしれないけれど。
- まうすの目で眺めたMMの、あるコミュニティの2年の歴史
- どんなのでもよみたい
- 人類の誕生から終末まで
- VRのこれから
- SecondLifeのあれこれ(曖昧)
- 過去のメタバースブームと現在のVRブームの比較
- No.775とまうすでるが一番遊んだフレンドのこと
- ひよこ塾
気が向いたときに書くので気長にお待ちください
リクエストは沢山頂きましたが、記事は気が向いたときに書くので気長にお付き合いください。ということでよろしくお願いいたします。