デジタルデータの儚さ

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半年ほど前の記事でパソコンの故障と修理の顛末を書いたが、結局は他の部分が故障してパソコンは壊れてしまった。かなり長い期間使ったパソコンなので、これは仕方がない故障なのだろう。むしろ長持ちしたほうだと思う。

 

2019年3月20日Meet-Me SNSがサービスを終了してしまう。元々の予定ではMeet-Meのサービス終了と同時に終了してしまう予定だったので、予定を変更して1年以上もサービス終了を延長してくれた。

 

しかし、Meet-Me SNSが終了してしまえば書き込みは全て失われてしまう。ログインしなければ閲覧することができないMeet-Me SNSは、一種のダークウェブなのでGoogleやInternet Archivesなどに保存されることもない。

 

サービス終了と共に、Meet-Me SNSに書き込まれたたくさんのユーザの思い出などを閲覧することができなくなってしまう。これらは、大切な思い出だというだけではなく日本のメタバースの歴史とも言える貴重な情報でもあると思う。

 

インターネット上にアップロードした情報は消えることがないといわれていて、実際に閲覧した誰かが保存したり何かのキャッシュに残るためそれは事実だが、何らかの理由での削除やサービス終了などがあると再び閲覧する事は容易ではない。

 

最近ではYahoo!のブログサービスが終了するということも、ちょっとした騒動になっていたが、サービス終了により多くの人が残した記録が失われるというのは文化的に大きな喪失だと考える人もいるらしい。

 

人類が何万年も前に残した情報である洞窟壁画は現在でも残っているが、永遠に残ると思われていたインターネット上の情報が、サービス終了などで数年で消えてなくなってしまうということも珍しくはなくはない。

 

再生するたびに溝が磨耗して、音質が変化するレコードなどのアナログメディアと異なり、デジタルメディアは信号が有るか無いかだけ判別ができればいいためノイズに強く、情報が変化することも無いので永遠に保存できるメディアだと考えられていた。

 

しかし、メディアそのものの物理的機械的な寿命や、ノイズが有ったとしても再生はできるアナログメディアと異なり、ノイズが閾値を超えてしまうと再生不能に陥ってしまう問題点など、デジタルメディアの思わぬ寿命の短さが知られ始めている。

 

ある日突然認識されなくなってしまったり、サービス終了でまとめて消えてしまうなど、デジタルデータは考えていたよりもより儚い。一番安全なのは紙にペンで書くことなのだろうか。